アトリエ留学2年目

アトリエ留学2年目

2021年の8月中旬に渡米し、ニューヨークにあるグランドセントラルアトリエ(Grand Central Atelier)というアトリエに通っています。今年の授業が始まり1週間が過ぎたので、2年目のアトリエ生活がどのように始まったのかを書いていきます。

アトリエとは?

その前に少しだけ、アトリエとはどんなところか、自分がどのようなことを勉強しているかを少し紹介します。 ジェイコブ・コリンズ(Jacob Collins)によって設立されたグランドセントラルアトリエでは、古典的なリアリズムに基づく素描、絵画、彫刻のトレーニングが行われており、さまざまな地域から集まった人たちが「コア・プログラム」という最大4年間のフルタイム(毎週月〜金曜、8:30~17:00)のプログラムで学んでいます。

アトリエの1年目は「Drawing Year」と呼ばれ、インストラクターの指導のもと、素描を勉強します。お手本の模写、つまり2次元のものを2次元へコピーすることから始めて、実際のモデル・石膏像を見ながらのドローイング、つまり3次元のものを2次元へと写し込むトレーニングへと、1年かけて内容を発展させていきました。

2年目の授業がスタート

「Drawing Year」を終えた生徒は2年目の「Painting Year」に進むことができ、絵の具を使って絵を描く練習をします。とはいえ、すぐにいろんな色が使えるわけではありません。前半はグリザイユで石膏像を描き、グレースケールで人物を描くことになっていて、色を使うのは2年目の後半からです。ということで、第1週の午前はトーンの理論を勉強し、無彩色の絵の具を作るところから始まりました。

ヴァンダイクブラウンとチタニウムホワイトを混ぜ、マンセルカラーシステムの無彩色の明度1(ほぼ真っ黒)から9(ほぼ真っ白)までの見本通りの色を作り、チューブに詰めました。2日かけてチューブを完成させると、今度はそれらの色を使い、無彩色の立方体や円柱、球体を描きます。

午後の授業は人物ペインティングです。まずはモデルさんを見ながらドローイングを行い、それをキャンバスに転写し、それから絵の具を使って描いていきます。

初日はウォーミングアップに20分のショートポーズスケッチから始め、その後ペインティングのためのドローイングにとりかかりました。長い夏休みの間(5/20〜9/11)も鈍ってしまわないようにブロックインの練習と解剖学の勉強を続けていたので、とても気持ちよく描けました。(久しぶりに大きい紙に描けて楽しい!)

キャンバスを張る、キャンバスをトーニング(下地に色をつける)する、ドローイングをコピーして転写用の下図をつくる、という作業を授業外で済ませたので、次の週は下図をキャンバスに転写します。

おわりに

留学も2年目に入り、今更ですが、アトリエでのこれまでの勉強や留学準備、ビザの取得などについてもこれからまとめていこうと思います。それらのことは、一応記録しておこうと思ってメモのような文章を書いてきていたのですが、せっかくなのでどこかにまとめていこうと思い、今になってブログのようなものを書き始めたというわけです。


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